栃木のお土産と隈研吾の建築
贈り物のヒント
「土産物屋で買えない土産物」をキーワードに、旅先でグッと来た日用品を購入します。
「どこどこから来ました」を語る日用品は、暮らしの楽しいお供になります。
今回は必然的に、大谷石グッズに軍配が上がりそうですが、はて...

大谷石の蚊遣り。大谷資料館にて。
「みそ」入りまくりです。
よく考えたら、2000万年前の火山灰の凝灰岩の上に、現代の灰を敷いています。
粋なコラボレーションだ。
大谷石グッズは他に、植木鉢も購入しました。ボディによく苔が生えそうで楽しみです。

益子の若手、伊藤剛俊さんのミルクさし。一輪挿しとして。
伊藤さんは既に全国的な人気のようでした。なんだろう、このちょっとガッカリした感じ(笑)。
こういう若手の作品には、<もえぎ>や<STARNETギャラリー>で多く出会えます。
しかし改めて思うに、「○○焼」の定義とは、なんぞ。
若手ものを多く扱うお店には、作家によって、全く印象の違う器が並びます。
彼らは、別に益子の土を使っているわけじゃあ、ないそうです(!)。
ポピュラーなのは信楽の土だし、人によって好みでブレンドしたり。
「益子の土」として売られているものも、その配合物の半分は...いま流行りの産地偽装てやつで...よその土だとか。
もちろん「典型的な益子焼」のモデルはあって、
それを踏襲することで、益子ブランドとして一定以上の評価は担保できる。
でもそれじゃあ、なあ、と思って自由にやっているのが、最近の風潮みたい。
つまり、「益子の工房で焼いた器」くらいのものです。
よその地に移ったらその人の作品は何焼になるんだろう。...とか、考えない。
私たちも、「○○焼が好き」より、「○○さんの器が好き」の方が、楽しいじゃないですか。それでいい。
あ!
ところで
・・・「ましこ」だって、知ってました??
ず〜っと、「ますこ」だと思ってた。
「ますこ」読みもあるみたいですが(苗字など)、少なくとも「益子焼」は「ましこやき」だし、「益子町」は「ましこまち」です。
発音してみましょう 「ましこやき」
少し益子が、身近に感じられませんか?

と、さんざ「○○焼」表現のナンセンスさを書いてきた所なんですが、
「こちらは、<小砂焼の藤田製陶所>のペーパーウエイト、です!」
典型的な小砂焼(こいさごやき)、ということで、お許しを。
いやあ品がいいなあ。
『茶の味』の茂木から、那珂川に沿って県道27号をしばらく行くと(旅行記)、那珂川町です。
栃木ったら焼き物だらけだ。笠間に益子に小砂。

さて、最後に益子の楽しいお店からの2品。
大きすぎて箸置きじゃないよ〜って葉っぱは、「和菓子の型の型」で、<antiques道具屋>にて。
梅や桜のお花型も、葉っぱも各種、いっぱいありました。
私は、かなりガラクタ許容度が高い方だと思うのですが...それでもこのお店は、「うっわ〜ガラクタだ」だったなあ。お好きな方はどうぞ。全面装飾が施された陶器の便器とか、欠け欠けのドア板とか、錆び錆びの農具とか、日本の昔が忍ばれちゃう品々が、積み上がっています。
お箸は、<STARNET>のオリジナル。
衣食住を自分たちで創出するコンセプトのコンプレックス施設、STARNET。
お世辞にもおしゃれじゃないあのエリアで、このスタイルで十年存続している、そして今も拡大を続け、「衣食住の次は、(予防)医療」と薬草茶屋や鍼灸院をスタート、と聞き、感慨深かったです。(→STARNETの本。ナイスタイミングで、4月12日(土)から、蔵前のアノニマ・スタジオにてSTARNETの展示があります。)
では、旅の最後に訪れた、
馬頭広重美術館の隈研吾建築を。例に漏れず地元産の資材ばかりを使っていて、隈さん素敵だなあ。
(▼ 矢印クリック)

屋根。これが延々、横に伸びます
向こうの竹林へ伸びやかにつながる
長〜い!苔むす感じが私は好き
浮世絵美術館だもん、壁は和紙。自然光が美しい
歌川広重『東海道五十三次』の、横殴りの雨に蓑かぶって走る人たちの、あれ、
あれのナマ版木に感動しました。
常々、「この躍動感あふれる線が版画なもんか!肉筆に違いない」なんて疑ってましたが、やっぱり版画だった。描く人彫る人刷る人みんな専門家で、見事に分業化されていたみたいです。
あ、「出版」権は、この「版木を所有している」かどうかで決まったそうな。プチトリビア。
何だか欲張ってたくさん書いてしまったので、これまた大フィーバーだった餃子尽くしの宇都宮話は、静かに胃にしまっておこうと思います。
盛りだくさんな栃木、どうぞ足を運んでみてください。

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